子供を甘やかすと結果どうなる?失敗しない子育てのコツや対処法は?

今回はこういった疑問に答えます。

本記事の執筆者

私は現在2歳半になる息子を育てています。

息子はトミカなどの乗り物が大好きで、おもちゃ屋さんに行くと「ピッと!!」(「レジでピッとして!!」＝買って)と言われ、可愛いのでついおもちゃを買ってしまっている状況でした。

私自身、実家にはあまりお金がなくおもちゃをほとんど買ってもらえなかったため、子供にはある程度おもちゃを買ってあげたいという思いがあります。

しかし、子供にねだられるがままにおもちゃを買っていてはダメだと思い、子供を甘やかすことについて徹底的に調べてまとめてみました。

私と同じように、

といった方にぜひ読んでいただきたい内容となっています。

目次から気になるところだけ読んでいただくこともできますので、ぜひご覧ください。

子供を甘やかす行動とは？

子供を甘やかすという行動は、子供の欲求に制限を付けず、何でも望むものを与えてしまう行為であることを意味します。これは、子供が何でも欲しいと思ったものを簡単に与えてしまうことや、子供の言うことを何でも聞き入れてしまうことで現れます。ですが、一見表面的には子供が喜ぶことばかりをしているように見えますが、このような行為には様々な問題点が潜んでいます。

子供を甘やかす行動の定義

子供を甘やかす行動とは、子供の欲求や要求をすぐに満たすこと、または子供が困難に直面したとき、すぐに助けてしまう行為を指します。例えば、子どもが毎日異なるおもちゃを欲しがるとき、都度すべてを買い与える。または、子供が自分で解決できる問題に取り組んでいるとき、すぐに手を差し伸べる。これらの行為は全て、甘やかしに該当します。しかし、子供にとっては一時的な満足だけでなく、負の影響をもたらす可能性もあるのです。

親が子供を甘やかす理由

親が子供を甘やかす理由には、多くの要因が関係しています。例えば、子供が泣いている姿を見ることが心苦しいため、甘やかしに走ってしまう場合があります。また、他人の視線を気にし、子供が何かを欲しがったときに断ることができないというケースもあります。それに、自分の子供を最高に思い、子供の欲望を全て満たしてあげたいという愛情の裏返しでもあります。また、甘やかすことで自分自身が子供に好かれたいという自尊心が絡んでいることもあります。

親の役割と甘やかしの距離感

親の重要な役割は、子供が自立して社会に順応するための指針を示すことです。また、子供には、すぐに欲しいものが手に入るとは限らないという事実を教える必要があります。つまり、親として「甘やかさない」経験を子供に提供することが非常に重要であるのです。具体的には、子供の要求に対して即座には応じず、適度に我慢するさせる経験を設けることで、困難を乗り越える力を育て、自己肯定感を向上させていきます。もちろん、必要以上に厳しすぎると子供の心に傷をつける可能性もあります。そのため、節度ある「甘やかさない対応」が求められるでしょう。

子供を甘やかすと結果どうなる?

親心から生まれる甘やかし。これは一見、純粋な愛情表現の一つと捉えられがちです。しかし、その行動が子供に与える影響は決して純粋なものだけではありません。過保護や過干渉、過剰な許容が作り出す甘やかしは、子どもの人格形成や成長にどのような影響を与えるのでしょうか。それはときに、子供たちが自立する力を阻害する可能性があるのです。

子供の自立心の欠如

親からの過度な甘やかしは、子供の自立心を妨げる可能性があります。甘やかすことにより、子供たちは自分自身で物事を考え、解決する機会が奪われていきます。子供たちはその結果、問題が起こったときに自分で対処するスキルを学ぶチャンスを逸してしまうのです。それは適切な意志決定能力の欠如につながり、社会的な規範やルールからも逸脱しやすくなります。さらに、親からの甘やかしが常態化すると、子供自身もその甘やかされる生活を当然と感じ、自分自身で何かを決断したり、行動したりすることから遠ざかる傾向があります。

親子間の依存関係とは

過度の甘やかしは、親子間に不健康な依存関係を生む可能性があります。子供は親に依存することで安心感を得、その結果親がいなければ何もできない、という状態に陥ります。親もまた、必要とされることに対する満足感から子供の依存を深めてしまうことがあります。このような状態は、子供が成長し、社会という大舞台に出る準備が整う段階になっても、親子間の依存が増すことで、悪循環が生じ、自立の機会が奪われてしまいます。

社会適応能力の低下

自立心が育たぬまま大人になった子供たちは、社会生活に順応する能力が低下します。親から離れることのできない子供たちは、コミュニケーション能力の欠如や、自身の感情を適切に表現できない問題を抱え込みます。また、自分自身の意思を持つことなく、他人に流されやすい傾向があります。それは彼ら自身の人生を自分自身で判断し、決定する能力が養われていないことを示しています。その結果、社会生活に対する適応能力が低下し、生活に困難を感じることが増えていきます。甘やかしは一時的な幸せかもしれませんが、子供が成長し社会に出る際には大きな障害となるのです。

子供を甘やかす行動の具体例

甘やかす行動とは、常に子供の要求を満たすこと、過剰な賞賛を行うことや、子供のミスを見て見ぬふりすることなどが含まれます。けれども、そのすべてが悪いとは言い切れず、その度合いや状況によってその良し悪しも変わると言えるのです。

過度な賞賛の問題点

過度な賞賛は子供の自信を育てる一方で、その反面で様々な問題を引き起こす可能性があります。その具体的な状況を理解するために、次に具体的な例を挙げて考えていきましょう。

まず、賞賛すべき行動や成果に対してだけでなく、何に対してでも褒めるという行為は適切ではないと言えます。適切な賞賛は子供の自信を育て、自主性を引き出しますが、過度な賞賛は子供が努力を必要としないという誤った認識を生じさせ、勤勉さの欠如を招くことがあります。

また、過度の賞賛は子供の自己評価を歪める可能性もあります。自己評価が過大になると、他者との比較や挑戦する場面で苦労することになるでしょう。その結果、途中で挫折する可能性も高くなります。

条件なしで要求を満たす

いつでも条件なしで子供の要求を満たす行為も、甘やかす行動の一つです。ある程度の要求は叶えれば良いですが、いつでも全ての要求を叶えてしまうと、子供は物事を手に入れるために努力を必要としないという誤った認識をもつかもしれません。

さらに、そうした行為は子供自身の判断力を奪うかもしれません。自分の行動や要求が無条件で認められ、満足感を得られると、その経験から何を学べば良いのか、どういう行動が社会の中で適切か判断する能力が育たない恐れがあります。

子供のミスを放置する行動

子供のミスを放置する行動についても議論が必要です。この行動は子供に失敗から何も学ばせないという結果を生み出すかもしれません。間違いは人間の成長にとって重要な要素であり、それに対する適切な指導や指摘が必要です。

また、ミスを放置することで子供はどんな行動であっても、反省や後悔なく進むことができると身につけてしまう可能性があります。それは、問題行動を起こす原因となり、将来的には社会的な問題を引き起こす可能性もあります。

子供を甘やかさない育児の基本

次世代を担う子供たちには、甘やかすことなく自立した大人に成長するための基本的な規範を身につけてもらうことが大切です。親や教育者が楽な道を選ばず、厳しくも暖かな手で子供たちを導くことで、彼らは社会に出たときに困難に立ち向かい、成功を収める強靱な心を培います。

正しい行動を適切に評価する方法

子供たちは自分の行動が正しいのか、間違いなのかを親から学びます。したがって、善行を褒め、悪行を諌めることは育児でも重要な役割です。その一方で必要なのは均衡です。つまり、子供の小さな努力や成功を大げさに称えすぎると、結果が出るたびに報酬を期待する学習態度が形成されてしまいます。一方で、評価が辛すぎると子供は自己否定感に陥る可能性があります。良好な評価の方法とは、子供の行動を具体的に伝え、その成果に対する感謝や誇りを示すことです。これにより、子供たちは自己肯定感を持ち、自己改善のための内発的な動機づけを持つことができます。

ルールを設ける重要性

また、甘やかさない育児の基本としてあげられるのが「ルール」を設けることです。子供たちはその生活のリズムや規則を理解し、それに沿って行動することが安心感を得るために不可欠です。しかし、ルールはただ単純に命令するだけではなく、子供がそれを理解し納得するような説明が必要となります。ルールを理解することで、「何をやってもいいわけではない」という自己制御が生まれ、それは自分の行動を客観的に見る力を育てる土壌となります。また、自発的にルールを守ろうとする姿勢は、自分の周りの人々や社会と調和して生きるための基礎的な能力を形成していきます。

自己責任感を育む

子供たちが自立するためには、自己責任感が重要です。親が子供に選択を任せ、その結果に対しては子供自身が責任を持つことを受け入れる環境を作ることが大切でしょう。例えば、放課後の過ごし方や服装選び、学業に対する姿勢など、子供自身が自分の選択をする機会を増やすことで自己責任感を育てます。また、失敗を恐れずに試す勇気を持つことが重要で、その失敗から学び、反省し、自己改善する機会を持てるような環境を作ることも自己責任感を育む極めて重要な側面です。

ケーススタディ：甘やかされ育った子供の現象

家庭環境や育ち方は、子どもが将来どのような性格や人生を歩むかに大きな影響を与えると一般に認識されています。特に近年、親から過度に愛情や物質を与えられ、甘やかされ育つという現象が見受けられます。この状況は子供の将来にどのような影響を及ぼすのでしょうか。では具体的な例により見てみましょう。

実例1：甘やかされ育った子供の成長

最初に、甘やかされて育った典型的な例として、男性Aのケースを詳しく見ていきましょう。彼は絵本、玩具、デジタルデバイスと、自分が欲しいものが親からすぐに手に入る環境で育ちました。また、努力することなく何でも得られる状況が続いたため、物事に対する価値観が歪み、自己中心的な行動が目立つようになりました。彼の成長過程ではすべてが手に入るという幸せがある一方で、人間関係の摩擦や自己評価の低さといった問題が隠れていました。

実例2：甘やかされなかった子供の成長

次に、比較として甘やかされなかった一例を見てみましょう。男性Bは何でも自分でやるという意識を持つ環境で育ちました。彼が物事を両親に求めても、すぐには与えられず、自分で努力して手に入れる方法を教えられたことが、彼の意識や価値観に深く根付いています。その結果、自己啓発の機会が多く、自分で何かを達成することの喜びや満足感をより深く感じる人間になりました。身につけたスキルは彼の自己評価を上げ、人間関係でも好印象を持たれる要因となりました。

二つのケースの比較

以上の二つのケースを比較すると、成長環境がその後の人格形成や自己評価、人間関係に大きく影響を及ぼしていることが分かります。甘やかされた経験のあるAさんは、物事の価値を理解することが難しく、結果的に自己評価が低くなる傾向があります。一方、甘やかされなかったBは自己啓発の機会があり、結果的に自己評価も高まりました。このように同じ子供でも、その育てられ方が将来の人格形成に大きな差をもたらすのです。

子供を甘やかし過ぎたときの対策を紹介

子どもがやや頑固な性格を持っていても、それが彼らの自立心の表れであると捉えることができます。ただし、過度な甘やかしは子どもの成長に悪影響を及ぼす可能性があります。それゆえ、過度な甘やかしを緩和するための対策が必要となります。

サポート体制の再評価

対策の第一歩として親や教師のサポート体制を再評価することが重要です。教育とは子供の自己肯定感を高め、その能力や才能を引き出す手助けをすることです。しかし甘やかし過ぎると、子ども本来の努力や挑戦意欲が見えなくなることがあります。それにより子どもから探求心やチャレンジ精神が失われてしまうのです。子どもへの適切な引導が必要で、過剰な援助よりも自己解決のサポートを行うことが望ましいです。サポート体制の見直しを通じ、子どもの自立を助けつつ、適切な援助を提供していきましょう。

チャレンジを促す

次に、子どもたちが自分で考え、行動する機会を増やすことが重要です。親や教師からの過剰な介入や保護は、子どもの自己主張や主体性を奪います。子どもたちは自由と自立に向けて進んでいくべきでしょう。チャレンジ精神を促すためには、できる限り子どもの興味や関心に基づく活動を選択することも重要です。さらに、失敗を経験させることで、「失敗は成功のもと」という考え方を育むことが大切です。

個々の達成感を尊重する

最後に、子ども達の個々の達成感を尊重することです。自己主導で何かを達成したとき、子ども達は大きな満足感と自己評価を得ます。これが自己効力感を高め、自立した行動を促します。成し遂げたことを親や教師が認識し、賞賛することで、子ども達の自己肯定感が高まります。子どもたちそれぞれの能力を信じ、彼らの成長を支援していくことが重要です。こうした一連の対策を通じて、甘やかし過ぎを改善し本来の子供の可能性を引き出すことができます。

子供を甘やかす行動からの影響を最小限に抑える方法

時折子供を甘やかすことも大切ですが、その行為が習慣になってしまうと、子供の将来に悪影響が生じる可能性があります。子供自身が甘え癖をつけてしまうほか、自己中心的な性格になる危険性もあります。しかし、一度甘やかす習慣がついてしまうと、それを改善するのはなかなか難しいことも事実です。

そこで、子供を甘やかす行動からの影響を最小限に抑える方法について、具体的な対策や親自身の自己改善方法をご紹介します。

気づいた時点での対策

子供を甘やかす行動に気づいた時点で対策を講じることが重要です。一度、甘やかす習慣が定着してしまうと、その改善が難しくなります。まずは、自分自身がどのような時に、どの程度子供を甘やかしているのかを自覚しましょう。

具体的な対策としては、以下のようなものが考えられます。一つは、子供の甘えを無条件に受け入れないことです。子供から何かを頼まれた時、それが本当に必要なのか、それともただの甘えかどうかを見極め、必要ない場合にはきちんと断ることが大切です。

また、子供に何かを与える場合は、それが報酬となるような状況を作り出すことも有効です。何かを頑張った、または、何かを学んだ時に、報酬として何かを与えることで、子供は自己努力の重要性を学ぶことができます。

長期的な取り組みの重要性

子供を甘やかす行動からの影響を最小限に抑えるには、一時的な対策だけでなく、長期的な取り組みが必要です。子供に自立心を育てることが大切で、それには日々の生活習慣や教育方法が大いに関係してきます。また、子供が成長するにつれて、甘やかす度合いを徐々に減らしていくことも肝心です。

具体的な取り組みとしては以下のようなことが考えられます。例えば、子供に自分で物事を解決する機会を多く与えることで、彼らの思考力や判断力を育て上げます。そして、子供に適切な責任感を持たせるために、年齢に応じた家事などの義務を与えることも有効です。

親自身の自己改善方法

子供を甘やかす行動の改善は、親自身の自己改善から始まります。自分自身が甘やかす癖があることを認め、それを改善する意識を持つことが大切です。親が甘やかす行動をする原因としては、『自分の子供を満足させること』『子供を苦しませることを避けること』などがあります。しかし、これらは短期的な視点であり、長期的から見ると子供の育ちにマイナスの影響を与えかねません。

親自身が自己改善を行う具体的な方法としては、一つにはセルフコントロールの強化が挙げられます。子供から何かを頼まれた際、その要求を無条件に叶えてしまう自分自身をコントロールすることが求められます。また、甘やかす行動が生じる原因を深く理解し、それに対する適切な対策をとることも効果的です。

心理学者から見た甘やかす行動の影響

甘やかす行為が子供の精神および行動に与えられる影響は無視できません。心理学者たちは、甘やかすことが子供たちの将来の社会生活や精神面、行動心理にどのような影響を及ぼすかを詳しく研究しています。甘やかされた子供たちは一般的に自尊心が低く、自立する能力が弱いと言われています。

子供の心理的影響

甘やかされると子供の心理には数多くの影響が出ます。特に関心を持たれるのが、エゴイズムのような自己中心的な性格の形成です。甘やかされた子供たちは自分の欲求がすぐに満たされるため、他者の考えを理解する能力が育たない可能性があります。また、親がすべて対応してくれると思い込むと、自分で問題を解決する能力が育たず、自立心が養われないのです。

また、甘やかされた子供たちは自尊心が低くなる傾向にもあります。これは、親からの過度な介入により、子供自身が何かを成し遂げた時の達成感や自己評価が低くなるからです。これらの影響は子供の成長過程で大きな障害となり、自己肯定感を低下させ、自信を失わせる可能性があります。

カウンセリング・サポートの必要性

甘やかし行為の影響は、注意深く見守る必要があります。適切な時期に子供自身に自立の意識を育て、問題解決能力を向上できるようサポートすることが重要です。親自身が甘やかし行為に当たって自覚的であることが第一歩といえるでしょう。

一方、自分の育児法が甘やかし過ぎなのかどうか不安に思う親は、専門家の意見を求めることをお勧めします。カウンセリングや心理療法を利用することで、子供への適切な接し方や子供の心理的な健康を守る方法を学ぶことができます。親自身が自覚を持ち、学び、改善することで子供も健全な心理的発達を遂げることができるのです。

まとめ

子供を過度に甘やかす行動は、短期的な喜びをもたらす一方で、長期的には子供の自立や社会適応能力を阻害するリスクがあります。

子供を甘やかす行動の影響を理解し、適切な育児方法を取り入れることで、子供の健全な成長をサポートしましょう。